column ◇小型/一人サロンリスク対策続編◇
開業のハードルが低く独立の形としては人気の小型/一人サロン。
メリットも大きいですが店舗展開する形にはないデメリットがあるのは間違いありません。
前回求人面のリスクに対しての内容を書きましたが今回は別の視点でお話を進めたいと思います。
【病気や怪我で現場に立てなくなったらどうするのか】
自分はずっと元気。という感覚でいる方がほとんどだと思いますが。
人生何が起きるかわかりません。
私の周りだけでも怪我をしてしまったり、病気になったりサロンに立てなくなった美容師さんが数人います。
もしもの事も考えて対策は練っておきたいものです。
考えられるリスクはどんなものがあるか。
収入がなくなる。
長期間になる場合、店の運営ができなくなる。
閉店しても借金の返済が残る
スタッフが路頭に迷う
などなど自分がいなくなったらどうなるか想像してみましょう。
例としてどのような対策があるのか考えてみます。
【小型店でスタッフを雇用する場合】
〇スタイリスト、アシスタントのバランス
まずはスタイリストを雇用する。
オーナーとアシスタンと二人の状況はさけておく。
もし、何かの理由で、サロンに立てなくなったとしても、スタイリストがいる場合は営業を続ける事ができますが、アシスタンのみでは難しくなります。
〇現場にいないとできない業務はオープン後すぐやり方を伝えておく。
お金関係など任せるのが難しい事はありますが、給料振り込みなどのように、現場に立たなくてもパソコンで完了することや電話の指示で伝えられること以外は一通り伝えておきましょう。
また、簡単なマニュアルを作成し不在時でも必要業務を進めることができるようにしておくのも大切です。
【一人サロンの場合】
一人でサロンをしている場合、現場に立てなくなったら休業はやむ負えません。休業した際に保証のでるような保険に加入したり、数ヶ月間の生活費分のキャッシュを準備しておくことは必須でしょう。
またサロンワーク以外でのお仕事を作っておくことも大切です。
美容師だけで勝負する必要はありません。今の時代いくつも肩書きを持って活躍されている方がたくさんいらっしゃいます。SNSが発達した今いろんな所にチャンスが転がっているものです。
一から新しい仕事を始めなくても、今やっていることを応用し、ニッチな市場を狙ってビジネスを形にすることも可能です。
美容師の技術や周辺業務の組み合わせを模索すれば、もしサロンに立てなくなったとしてパソコン一つでできるビジネスの可能性があるかもしれません。
【小型サロン/一人サロンの独立まとめ】
ここまで、メリットデメリット、それに対しての対策を3回のコラムにて考えてまいりましたが、私個人の考えとしては1店舗をゴールとした独立よりもた店舗展開を考えた4〜6席以上での独立をオススメしています。
開業資金が抑えられ、軌道に乗せるまでのリスクは少ない形ではありますが、将来性を考えるとリスクの高さは否めません。
現在の美容室経営において一店舗がゴールの小型/一人サロンでの独立を選択するならば《シェアサロン》を利用する事が一つのベストアンサーではないでしょうか?
シェアサロンを利用すれば開業資金は限りなくゼロ。好立地に設備が整った環境で独立できます。
シェアサロンの場合、売り上げの30%ほどは利用料として支払うのが相場ですが、
借り入れをして店舗を作るための投資額や将来的なリスクを考えると悪くない条件かと思います。
独立をしようと考える目的は何か?
《店舗を所有したい》という願望や目標もあるものです。一国一城の主になるという事が最優先の目的なのか、それとも他に優先すべき目的はあるのかで判断は変わりますが独立を考える上で一つの選択肢に入れておいてもいいのではないでしょうか。
東京などではシェアサロンで2席借りてアシスタントを独自に雇用しサロンワークをするなど、今までになかった新しいスタイルが生まれているようです。
店舗を持つ事だけが独立の形ではありません。リスクや自分の理想、大切にしたいものによって固定概念にとらわれる事なく、可能性を模索していくのがいいかもしれませんね。